一級建築士 製図 作図時間 8時間半かかった僕が2時間半まで短縮した方法

製図試験

8時間半からのスタート

製図講座が始まって最初の授業は、初年度生、過年度生ともに、まず作図の練習からスタートしました。

授業では、初年度生は「3時間以内」、過年度生は「2時間30分以内」に完成させることが目標とされていました。

過年度生は、時間内に完成させて当然という空気で、実際に多くの人が2時間半ほどで描き終えていました。

初年度生でも、二級建築士の製図を経験している人は、時間内に完成させていました。

遅い人でも、3時間半程度でした。

しかし、僕はまったく別の次元でした。

作図にかかった時間は、8時間半

2時間経っても、断面図まで進めるかどうかという状態で、周りとは比較にならないほど遅れていました。

過年度生が3枚目の図面を書き終えている頃でも、僕はまだ1枚目が終わっていませんでした。

周囲との差は圧倒的で、講師も絶句。

苦笑いするしかない状況でした。

自分でも、ここから試験レベルまで到達できるのか、まったく想像ができませんでした。

製図試験のスタートは、合格レベルとは程遠い、絶望的な状態からのスタートでした。

体が壊れるまで書いたが、差は一向に縮まらなかった

製図講座が始まった当初、毎週の課題として、トレースを2枚仕上げることが課されていました。

「作図は、枚数をこなせば必ず早くなる」

そう言われていました。

だから、書くしかありませんでした。

しかし、僕はその「スタートライン」にすら立てませんでした。

1週間かけても、2枚が終わらないのです。

周りの初年度生は当たり前のように2枚を書き終え、次の課題に進んでいきます。

過年度生は、さらにその先を進んでいました。

一方で僕は、たった1枚を終わらせるだけで、限界でした。

時間が足りないのではありませんでした。

圧倒的に、遅すぎたのです。

どれだけ時間をかけても、どれだけ机に向かっても、終わらない。

書いても、書いても、追いつかない。

周りとの差は埋まるどころか、離され続けました。

「ウサギと亀」という物語があります。

亀は遅くても、

止まらずに進み続けたことで、

止まっていたウサギに追いつき、

最後には勝つことができました。

だから、自分も信じていました。

ゆっくりでも、進み続ければ、いつか追いつけると。

しかし、製図の世界には、

止まってくれるウサギはいませんでした。

周りの人たちは、

止まらない。

進み続けていました。

ウサギが止まらなければ、亀は一生追いつけない。

どれだけ進んでも、距離は縮まらない。

それどころか、差は開いていくばかりでした。

学科試験のときは違いました。

学科の勉強は最下位からのスタートでも、

努力を続けて、確実に差は縮まりました。

しかし、製図は違いました。

努力しても、何も変わらない。

努力すれば報われると信じていた世界が、

そこにはありませんでした。

このとき初めて、実感しました。

自分には製図の才能がない」と。

学科試験では、最後まで諦めませんでした。

しかし今回は、本気で諦めかけていました。

そこからさらに努力できるほどの気力はありませんでした。

それほどまでに、差は絶望的でした。

諦めたからこそ、初めて変わり始めた

作図時間、驚異の8時間超。

その状態のまま、2週間以上が経過しました。

作図時間は、まったく縮まりませんでした。

講師も、仲の良かった受講生も、次第に僕に教えるのをやめました。

どう教えても、早くはならなかったからです。

授業中も、僕は「いないもの」として扱われるようになりました。

誰も悪くありません。

ただそれが、現実でした。

毎週日曜日、授業が終わるたびに、

自分の無力さを思い知らされました。

帰り道、何度も涙が出ました。

辛かったからではありません。

悔しくて、泣いていました。

努力しているのに、結果が出ない。

周りは着実に前に進んでいる。

自分も負けないくらい、それ以上に努力している。

それなのに、自分だけが取り残されている。

その現実が、何よりも悔しかったのです。

そして、お盆休みを迎えました。

本来であれば、作図がある程度安定し、

エスキスや計画の要点に力を入れ始める時期です。

しかし、僕の作図時間は、まだ7時間かかっていました

完全に出遅れていました。

このとき、僕はすべてを捨てました。

エスキスも、計画の要点も、

そして、今年の合格も。

もう、受からなくてもいい。

ただ、「作図だけは早くなって、見返してやる

そう思いました。

諦めに近い、覚悟でした。

そこからは毎日、作図のことだけを考えていました。

速い人の動画を何度も見て、

ペンの動き、線を引く順番、小さな動きまで、

すべて真似しました。

迷惑だと思われても、実際に書いている人の手元を見て、

使えそうな小技を、必死に盗みました。

そして、書き続けました。

腱鞘炎になるほど、何度も書きました。

睡眠時間も、削りました。

当時の自分にとって、悔しさだけが原動力でした。

1週間で、5枚書いていました。

お盆期間中、総合資格では、1日3枚仕上げる講座がありました。

しかし、そんなことは関係ありませんでした。

一日中、手を止めることなく図面を書き続けました。

図面の内容を、全て覚えてしまうほど繰り返しました。

今思えば、体調を崩さなかったのが奇跡だったと思います。

そして、少しずつ変化が現れ始めました。

作図時間が、縮まり始めたのです。

1ヶ月間泣きながら取り組み、

自分を痛めつけながら努力を続けて、

ようやく先が見えてきました。

お盆休みが終わる頃には、作図時間は、

2時間25分まで短縮されていました。

初めて、周りと同じ土俵に立てた瞬間でした。

作図が早くなっても、合格はできなかった

9月中ば頃から、作図時間は、

2時間30分前後で安定するようになっていました。

「かつて8時間半かかっていた作図が」です。

試験時間内に収まることが、当たり前になっていました。

ようやく、スタートラインに立てた。

そう感じていました。

しかし、同時に気づいていました。

スタートラインに立つのが、あまりにも遅すぎたことを。

周りの受験生は、すでにその1ヶ月前から、

作図を安定させ、エスキスや計画の要点といった、

次の段階の練習に進んでいました。

初年度生にとって、この1ヶ月の遅れは、

もう取り返しのつかない差でした。

作図は追いつきました。

しかし、それ以外は、

何も追いついていませんでした。

エスキスの要領、設備に関する知識、計画の要点の書き方

そのすべてが、未完成のまま本試験を迎えることになりました。

そして、結果は、

不合格でした。

作図は完成させることができました。

しかし、当然合格することはできませんでした。

このとき初めて、はっきりと理解しました。

作図が早くなっても、合格できない。

どれだけ努力しても、取り返せない遅れがあること。

学科試験が終わってから、どれだけ必死に努力しても、

どうにもならない現実があること。

それを、痛感しました。

製図試験は、単純な努力量だけでは乗り越えられない試験でした。

まとめ 作図時間は必ず短縮できる。しかし、それだけでは足りなかった

製図を始めた当初、作図に8時間半かかっていた自分でも、

最終的には、試験時間内に完成できるようになりました。

作図時間は、才能ではなく、積み重ねによって必ず短縮できます。

これは、実体験をもって断言できます

しかし、同時にもう一つの現実も知りました。

作図が早くなるだけでは、

合格することはできないということです。

令和5年の不合格は、そのことを痛いほど教えてくれました。

では、何が足りなかったのか。

なぜ、作図が間に合っていたのに不合格だったのか。

その最大の原因は、エスキスでした。

次の記事では、

製図試験で落ちた本当の原因について、

詳しくお伝えします。

一級建築士製図試験で落ちた原因 図面を完成させたのに不合格だった理由

https://rindo-blog.com/2026/02/24/一級建築士製図試験で落ちた原因%E3%80%80図面を完成さ/

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